ある日の午後、
「ブレーキの効きが悪い?」「ステアリングを切ると異音がする?」とのことで
「シャア専用」ダイハツ コペンさま(L880K)が秘密工場へ入庫してきました。
実はこのマシーン、以前に某ネットオークションでお安く購入できたと
喜んでいたところ後々いろんなことが発覚し、悲喜交々な目にあった
あの主人公でございます。
(詳しくは ダイハツ コペン(L880K)@ エンジンの異音修理(前編・後編)をご覧あれ!)
(前編)

(後編)

しかし、あれから多少なりとも普通に乗れるクルマには仕上げたはず。
シャア 「お久しぶりです」
オイラ 「こんにちは」
シャア 「コペンなんですが、何かブレーキの効きが悪いのでブレーキのO/Hを」
オイラ 「・・・」
シャア 「あとステアリングを切ると異音がします」
オイラ 「・・・」
シャア 「なので足まわりを点検して欲しいのです」
オイラ 「・・・」
シャア 「それと・・・」
オイラ 「・・・と?」
シャア 「足まわりを分解するんであればサスペンションも交換して欲しいのです」
う~ん、何かよくわかんねーけど(笑)
それじゃ今回も始めるぞ~(^o^)丿
「旧型」になっちまったL880Kコペンですが整備性はともあれ
性能&スタイルは良いですね(^^)
リフトアップして点検していきます。
フロントブレーキ。ブレーキパッドの残量は問題なしですが
少しディスクローターが荒れてますね。
リヤブレーキ。フロント側のライニングが結構減っておりました。
下まわりも点検!
なんか「臭うな?」と思ったら
マフラーにビニール袋が焼き付いてました。これがナカナカに取れない。
見たところブーツの破れ等はないですがブレーキローターの内側が減ってるのが
気になりました。キャリパーの戻りが悪いのかもです。
フロントサスペンション
リヤショック&サスペンション。
どちらも見た感じでは問題なさそうですが年式&走行距離から考えても
交換していい時期かもしれません(^^)
リヤブレーキ分解。
シリンダーは意外とキレイでした。
リヤのライニングは交換します。
ピストンを組み付けてグリスアップ!
下側が新品のライニング。これだけ減ってりゃ交換してもいいでしょうね。
ダイハツのこのタイプのブレーキは組み替えが結構めんどい。
完成!
そしてドッキング!リヤブレーキが終わったらお次はフロントブレーキに移りましょう。
キャリパー脱着!
外したキャリパー
右側のキャリパーのピストンが飛び出たままの状態になっており
思ってた通りピストンの戻りが悪かったようです(゜゜)
でもってこの汚れたキャリパーは・・・
お風呂に入れてキレイにしてあげました!(^^♪
戻りの悪い方のキャリパーから分解していきます。
分解中。折角キレイにしたのに中からきちゃないフルードがぁぁぁ(+_+)
ピストンが引っ掛かったような跡があるのでシリンダーの中を少し修正してみます。
ピストンは磨きました。充分、再使用可能でございます(^^)
シールも替えて組み付けたら
何度も何度も気が遠くなりそうなくらい出し入れのテストをしましたよ。
シリンダーを修正したこのキャリパーも何とかいけそうです。
左側のキャリパー。
こちらは大丈夫そうですね(^^)
あとは同じように
出し入れテストしたらOK!(^^)
魅惑の「お化粧タイム」。お化粧したキャリパーを乾燥させている間に
ブレーキローターも脱着!
フロントストラット
フロントのサスマウント。
脱着!
脱着
右側も同じように脱着。
フロントのストラット。シャアさまから差し入れのサスペンションが届きました。
マウント&シートは全て新品に交換します。よくダンパー&サスだけを交換するのを
お見かけしますが折角バラすのに古いマウント類を使うなんて勿体ない。
ゴムの塊であるマウントは実際かなりヘタってますので店主のところでは
必ず「同時交換」を推奨しております(^^♪
ドッキング!新しいのは気持ちいいぃぃぃ。
古いマウントを手で回してみると・・・
中にあるベアリングがゴリゴリでしたよ。これも異音の原因の一つだと思われます。
どんどん組んでいくべ!
フロントが完成したのでリヤも作業していきます。
スプリングシートは交換しましょう。
ショウワのダンパーのほうが少し太い感じです。
合体!
ブレーキホースを
シャアさまから差し入れして頂きました。
コペン様には定番の「Dスポーツ」のステンメッシュホースに交換します。
いいね!
反対側も組付けます。
フロント側も
組付け!
交換したカチカチなブレーキホースたち。ステンメッシュホースに交換すると
ブレーキのタッチが「カチッ」となり中々にいい感じになりますぜ。
フロントのブレーキローター。
お古の方は内側がだいぶ削れてました。
新品のブレーキローター
ドッキングしたら
乾燥させていたキャリパーを
反対側も
組み付けたらテンションが上がります(^^♪
最後はマスターシリンダーで〆ましょう。
脱着
分解してみると外側からキレイに見えていても中は緑色の液体まみれでしたよ(゜゜)
大事なところなのでブレーキフルードはキチンと抜き替えして下さい。
出来るだけキレイにします。
シリンダーは無問題!
サクサクっとオーバーホールしたら
合体!
各ブリーダーからフルードを抜いて
ブレーキのオーバーホールが完成(^^♪
少しデーターを見てから
いつものようにテスト走行。ブレーキも足もいい感じ!
ステアリングを左右に切ってみても異音もなし。
テスト走行から戻ったら
簡易アライメントゲージにて
トーインやらキャンバーやらアライメントを測定。
もう一度
ビューン!と走ってみてから
各部の「増し締め」およびフルード漏れがないのを確認したら
コレにて全ての任務が完了!(^^ゞ
しかしこのコペンさま、初めの出会いから現在までほんといろいろと手の掛かる子でした。
ですがそれにもめげずに愛情を注いできたオーナーにはほんと脱帽でございます。
前回より更に快適に生まれ変わったこの「シャア専用」コペンさまでこれからも
心ゆくまでドライブを楽しんでくださいませ!
それじゃ またな~(^o^)丿

(今回のコペンさまの実際の走行動画でございます。)

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