ユーノスロードスター(NA6CE) @ カーエアコンの修理&コンバート作業(ガス漏れ止め剤の功罪)

じめじめとした梅雨も終わりこれから本格的に

夏がやってきそうなここ大阪。

みなさまご無沙汰しております(^^;)

暑くなればなるほどエアコンの涼しさがありがたい。

逆に暑くなるほどエアコンが冷えないと耐えれない。

車内で熱中症になる前に早めの点検&修理をお勧めします。

 

マツダ ユーノスロードスター(NA6CE) B6型エンジン 5MT

マツダ ロードスター エアコンの点検中

マツダ ユーノスロードスター(NA6CE)でございます。

オーナーからのご依頼は「エアコンが効かない。ガスを入れても

全く冷たい風が出てこないので点検して欲しい」とのこと。

マニホールドゲージによる点検 高圧詰まり

取りあえず車両をお預かりしてマニホールドゲージにて点検&診断。

確かにガス漏れもあるけどエアコンシステムのどこかで詰まっているみたいで

これじゃどれだけガスチャージしても無駄打ちでしかないです(^^;)

取り外したクーリングケース

まずはガス漏れもあるみたいなので一番怪しいところを調べます。

クーリングユニットを脱着。

取り外したエバポレーター&エキパン

分解してエバポレーター本体を取り出したところ。

明らかにエキパンの近くに漏れたような跡がありました。

エバポレーターからのガス漏れ

ビンゴ!エバポレーター本体からガス漏れを発見(゜゜)

ガス漏れは発見しましたがエアコンシステムの「詰まり」はどこ?

 

カーエアコンの冷えない原因?

外したエキパン

エキパンを外してみると何かが詰まってる?(゜゜)

エアコンガス漏れ止め剤の結晶

こんなん出てきましたけど(゜゜)

これたぶん「ガス漏れ止め剤」の結晶だと思われます。

今までもエアコンシステムの詰まりを修理した時に何度かお目にかかった一品です。

プラスティックのカタマリのようなグミみたいな感じ。

エアコン内部から出てきた黒い異物

ついでにこんな得体のしれないブツまで出てきました。

何かの油カスみたいな感じです(゜゜)

細い通路にこれだけ詰め込まれたらシステム内のガスも循環できず

A/Cも冷えるわけがありません。ましてやどこかの店舗のノボリや店員の口車に乗って

クーラーガスをどれだけチャージしてもお金の無駄でしかないです。

新品のエバポレータとエキパン

新品のエバポレータとエキパンたち

車が古くなってくると車のメーカーさんは躊躇なくパーツを廃棄していきますので

永く愛車に乗るのでしたら新品パーツの有るうちに交換するのが吉です。

組付け完了したクーリングユニット

クーリングユニット完成!

スポンジが劣化したダクト

折角なので干からびてボロボロのスポンジを張り替えます。

キレイにしたダクト

完成!めちゃ地味で何気に手間が掛かる作業。

内職してるみたいになれますぜ(^^;)

クーリングケースを車両に組付け

クーリングユニットときれいに洗浄したブロアーファンを

車体に組付ければ室内側は完成。

取り外したラジエター

ラジエター脱着。

取り外したコンデンサー

A/Cコンデンサーも脱着。

マツダ B6型エンジン

かなりエンジンルームの前方がスッキリ。

エアコンコンプレッサーのマウント

取り外したエアコンのコンプレッサー

A/Cコンプレッサーを脱着しました。

このロードスターのエアコンは元々R12仕様なので

オーナーといろいろ協議した結果、これを機にR134a仕様にすることに決定。

更にいろいろと検討した結果、ARRIVE石井自動車さんが販売している

「NDロードスター用コンプレッサー」を使ったコンバートキットを組むことに・・・。

 

ユーノスロードスター(ND)コンバートキット!

NDロードスター エアコン変換キット

数日後、どデカいダンボールケースに入ったNDコンバートキットが

ARRIVE石井自動車さんから送られてきました(^^;)

NDロードスター用コンプレッサー

これがND用のACコンプレッサー。NA用のコンプレッサーの

3分の2くらいの大きさでしかも軽い!

ND用のコンプレッサーを装着

早速組付けてみましたが簡単そうで簡単じゃない?

知恵の輪みたいです(^^;)

新品のコンデンサーとレシーバー

コンデンサー&レシーバーも交換します。

新しいコンデンサーを車体に組んだ状態

コンデンサーを組付け

エアコンパイプ組付け

各部の配管を繋いでいきます。スペース的に

思っていたよりも結構手間が必要です(*_*)

エアコン関係を組付け完了したエンジンルーム

やっと形になりましたよ。

残りも全て組付け出来たら

マニホールドゲージをセットします

マニホールドゲージを繋げて真空引き作業を開始。

真空引き作業中

この状態で半日以上置いておきます。

ガスチャージ中のゲージの指針

特に問題もなさそうなのでガスチャージしていきます。

いい感じでガス圧も安定していきます。

吹き出し口の温度8.2℃

かなり冷えていい感じ!(^^♪

コンデンサー前のスペース

このままでも十分冷えているのですが更なる冷却効率を上げる為に

バンパーシールを取り付けました

コンデンサーに出来るだけ風が取り込めるように

パネルを無理から付けてみました(^^;)

 

最終チェックの為にテスト走行へ

屋外にてテスト走行中

取り付けたND用のコンプレッサーですが

A/CをONにしてもほとんどパワーダウンが感じられない。

しかも冷える。技術の進歩は凄いです。

吹き出し口の温度7.2℃

めちゃ寒い~(*_*)

狭い室内でこれだけ冷えれば問題ないでしょう。

作業した甲斐がありました。

na6ceロードスター 後ろ姿

これにて全ての作業が完了!(^^ゞ

オーナーにも無事に納車させて頂きました。

これで暑い夏が来ても快適に走れると思います。

今回のエアコンの「ガス漏れ止め剤」ですが安くエアコンが復活したと

思われがちですが実際は一時だけの効果で店主の経験上、最終的には

全滅になる可能性が高いです。それよりもエアコンの冷えが悪いなと思ったら

直ぐにでもエアコンのシステムを理解しているお店で点検して貰って下さい。

ありがとうございました(^^♪

 

スバル レガシィ(BH5) @ カーエアコンの点検&故障修理
スバル レガシィのエアコン修理です。マグネットクラッチのダンパー破損の為にコンプレッサーを交換。電動ファンが回らないことが判明して大変なことに。カーエアコンの点検修理はハッコーカーズへ

 

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こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)

 

ハッコーカーズ|note
大阪の片隅に引き篭もりつつ ひっそりこっそり自動車やバイクの修理をしているものです。 現在のこと、これからのこと、過去に経験したことなど書き留めてゆきたい(^^;) で自動車の整備&修理の情報を発信中。

なんとなくnoteも不定期に更新しております。

コメント

  1. 群馬U より:

    こんにちは。群馬Uでございます。
    いつも丁寧かつ完璧な整備をお疲れさまです。異常な暑さが続いておりますのでお身体お気をつけてください。
    いつも思ってますが、古いクルマでこの状態で正規ディーラーに持っていくと、同レベルの対応をしてくれるのでしょうか?古いクルマは門前払いとなるのでしょうか?
    もしお分かりでしたらで。

    • hakkocars より:

      群馬Uさま お久しぶりです( ̄▽ ̄)

      お気遣い頂きましてありがとうございます。
      私もディーラーには行かないので詳しいことは分かりませんが
      こちらへ入庫してくる車のオーナーたちに事情をお聞きすると
      ほとんどが「高額修理or新車へ乗り換えてください」とのことらしいです(笑)
      ディーラーでもエアコン修理等は外注なので今回のようなことはしないでしょうね。

      確かに古くなると部品が無くなり修理が大変です。それでも石井自動車さんみたいに
      コンバートキットを作ってくれるところのお陰で少なからずも愛車の延命が可能に
      なる場合もあります。お客さんの熱い思いと懐事情が許されるのでしたら
      修理できるならば修理してあげたいのが本音ですね。

      まだまだ酷暑が続きますがご自愛ください。