旧車のブレーキ事情 @ ホンダ S800(古い車はパーツの供給が大変です) 

今回の「町工場 奮闘記」はホンダの「S800」でございます

気が付けばこのクルマも今年で「50歳」(゜゜)

店主よりお兄さんなのであります!

そんなお兄さんが今回はブレーキの修理の為に秘密工場へ入庫してきました。

ホンダ S800 

早速リフトアップして点検していきます。

フロントブレーキ

フロントのブレーキホースですが・・・

ひび割れしたブレーキホース

かなり劣化してきておりゴム部分が切れておりました(゜゜)

ブレ―キホースを切り離し

とりあえず

ブレーキホース

ブレーキホースを外します。

取り外したブレーキホースひび割れしたブレーキホース

こんな状態ですので完全にアウチ!(゜゜)

しかしブレーキホースがすぐに手に入らないのでしばらくの間 放置プレイ。

マスターシリンダー

ブレーキマスター

マスターシリンダー

ブレーキの踏み込みが少し深くなるみたいなので

マスターシリンダー脱着

マスターシリンダーをオーバーホールすべく脱着!

少しフルードが滲んだ跡があります。

マスターシリンダー分解

分解すると中からキチャない色したフルードが出てきましたよ(゜゜)

19パイの刻印

少し気になったのはシリンダー内径が19パイということなのですが・・・

シリンダー内

実際に測定してみると「22パイ」もあり、どうもオーバーサイズのピストンに

変更されているみたいでそれに合わせてマスターシリンダー内もボーリングされてる感じ。

新品のカップ

純正ではないですがカップキットをゲット!(^^♪

これがないとオーバーホールが始まらない。

パーツを製作してくれた方々にはほんと感謝です。

抜いたピストン

抜き出したピストン&カップ。見た目にもヘタってる感じしかない(゜゜)

新品のカップを装着

こちらが新品のカップ。張りがあって良き感じです(^^♪

シリンダーのOH完成

内部を洗浄してから全てを組付けていきます。

マスター組み付け

車体にドッキング!(^^)

新しいブレーキホース

そして新しい「ブレーキホース」をばゲットしたので組みつけようとしたら・・・

とてもとても悲しい事実が発覚(゜゜)

潰れたパイプナット

ブレーキパイプのフレアーナットが逝かれておりホースが組付け出来ません。

そー言えば、この箇所のブレーキホースを外す時メチャ固く締まっていたので

嫌な予感がしてはいたんですが・・・(+_+)

歪んだパイプナット

実際にフレアナットを外してみたら「首」の部分が歪んでおり(゜゜)

広がったフレア

過大なトルクにて締め過ぎの為にフレアーが更に広がり(゜゜)

たぶんフルード漏れが止まらない為に更に締めこんでいったスタイル。

潰れたパイプナット

そしてフレアーナットの頭の六角部分もナメ倒しており工具で緩めるのも

大変でしたよ(`´) ホント、どこのどなた様が作業されたのか?

知らないけれどあまりに杜撰過ぎます。とりあえずフレアーナットだけを

交換しようと思いましたが元のブレーキパイプの寸法がギリギリで足らず断念。

取り出したブレーキパイプ

結果、泣く泣くブレーキパイプを抜き出しましたさー。コレとても大変なのよね。

普通は車体に付帯するものを出来るだけ外した状態にしてから

新しく製作したブレーキパイプを這わすのですが今回はかなり厳しい(>_<)

泣き事を言っても何も始まらないので現物合わせでブレーキパイプを作るべし!

新しいパイプ&パイプナット

パイプをフレアさせたら新しいフレアーナットを装着。

ブレーキホースと合体

新しいブレーキホースが無事に装着できた

ブレーキホースを装着。新しいフレアーナットだと手でもスルスル締まっていきますよ。

エンジンルームにパイプを這わします

四苦八苦しながらエンジンルーム内の障害物を避け

パイプを這わしては曲げ、曲げては這わし。

パイプを組み付け

何度か調整して一番良いところでドッキングしてブレーキパイプが遂に完成!

リヤドラムブレーキリヤホイールシリンダー

リヤブレーキは漏れもなく特に問題なさげなのでブレーキフルードを抜き替えたら

テスト走行①

テスト走行へ。個人的にはいい感じになったと思います。

下まわり

工場に戻ってきてピットで最終チェック!特に漏れもなさそうですので

これにて全ての作業が完了!(^^ゞ

待ちわびるオーナーのところへ無事に旅立ってゆきました!

ホンダS800 後ろ姿

ある程度の年月を経て「旧車」と呼ばれるクルマたちが

いろんな規制で雁字搦めな今の世の中にあっても

まだまだ現役で走っているのを見る度にオーナーとメカだけでなく

そのクルマを生かすためにパーツを製作してくれる「技術者」の存在が

不可欠であることをいつも思います。

店主はモノ作りの人ではないのでいろんな機械を使って 一からモノを

製作される技術者の方々にとても憧れますしとても羨ましい(*^^)

「旧車」そして「旧車予備軍」等クルマの世界も今後ますます高齢化していくことを

鑑みると更にモノ作りの技術が必要になると思います。

ということで今回の「町工場 奮闘記」はココまで!

それじゃ またな~(^o^)丿

 

てんとう虫 走る!(ブレーキ修理 編)@ スバル360
スバル360(旧車)のブレーキ修理です。年月が経っているクルマのパーツ供給問題は一番頭を悩ますことだと思います。この車も例外ではなくブレーキシリンダーが無い為にO/Hにて延命しています

 

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こちらでもいろいろとつぶやいておりまする(^^;)

コメント

  1. 店主 より:

    イタじま@福井さま お元気そうでなにより(^◇^)
    旧い車を維持されるのはほんと大変ですね!
    もし燃料ポンプが逝ったら「外付け」の社外ポンプ?
    をつけましょう~!(^^)

  2. イタじま@福井(E-ABだよ より:

    いや~
    実に興味深いっ!
    そして感動しました~!
    もし、プレリュードの燃料ポンプが逝ったらお願いねっ!
    (どうやって運ぶのさっ;

  3. 店主 より:

    あれっくすさま こんちくは!(^^)
    まさかパイプ作るハメになるとは・・・(^_^;)
    ほんと色々と「旧車」って大変ッス(ーー;)

  4. あれっくす より:

    てっきりブレーキホースを作るのかと思ったら、そっちを作ったんですか???
    おやびんご苦労様でした。
    なかなか古い車の維持も大変ですよね。
    これからも、頑張って延命作業頑張ってください!