スバル レガシィ ツーリングワゴン(BG5) @ 燃料漏れは大変でした(燃料パイプの製作)

今回は「燃料漏れ」のお話。

オーナーはご自分の愛車が燃料漏れをしているので何度も知り合いに応急処置をして

貰い今まではお茶を濁してきたみたいなのですが・・・

ある日から燃料漏れが止まらず最終的にエンジンも始動しないようになり

わざわざ遠い場所にある店主のところへとレッカー車にて運び込まれてきました。

 

スバル レガシィ ツーリングワゴン BG5 EJ20型エンジン AT AWD

リフトアップ

秘密工場へ運び込まれてきましたのはスバル レガシィ(BG5)でございます。

もう20歳を超えた立派に大人なクルマであります(^^)

オーナーにお話しを伺ってみると

「車も古くなり流石に今回の故障でもうダメかと廃車も考えましたが

だけどもし修理して直るのであればもう一度走りたい!」

そうですかい、それじゃお望みどおり復活させてやるべ~!(^o^)丿

下まわり

まずは現状を確認するためにリフトアップ!

パテで盛られた燃料パイプ

燃料パイプの部分が「パテ?」みたいなもので固められておりました。

見た感じカマキリの卵みたいです。しかも点検していくとこの燃料パイプ

燃料タンクを降ろさないと交換できないことが判明!(゜゜)

コレは店主が思っていたより大仕事なんじゃね?

いやな予感が満載の船出です((+_+))

外したセンター&リヤマフラー

まず燃料タンクを降ろすには邪魔する物を撤去していかねばなりません。

まずはマフラー&センターパイプから

リヤデフまわり

そしてペラシャフト&リヤデフを降ろしていくのですが・・・

原型ないロックナット

(゜゜)?

サビて潰れたナット

リヤデフをマウントしてるナットがサビの為に原型をなしてません(゜゜)

緩んだナット

ナットは新しいものに交換するのでSSTを使ってチカラ技でなんとか緩めました。

マジで初っ端から挫けそうです(一一”)

リヤデフまわり

デフオイルを抜いている

降ろす前にデフオイルを抜いておきます。

スラッジがいっぱい

スラッジたつぷり。

コンパニオンフランジ

ペラシャフトを外してみるとデフのフロントシールからも漏れておりました。

コレも後で修理していきます。

リヤデフ脱着

リヤデフ脱着。コレが結構重いし腰痛持ちな店主にはメチャ大変!(一一”)

リヤメンバー脱着

このイカの頭みたいな「T字」がメチャ曲者でしたよ(*_*)

燃料タンク脱着

あれやこれやを外したら

降りた燃料タンク

やっとのことで燃料タンクが無事に降りました(^^)

 

これからが大変なんです((+_+))

燃料タンク横

漏れていた燃料パイプを外してみると・・・

外した燃料パイプ

サビて腐った燃料パイプ

何故か、三本あるうちの真ん中のメインパイプだけが錆びてアナーキー!

燃料パイプ内にパテが詰まっていた

しかも燃料漏れを止めようとしたパテがパイプの中に入って詰まっておりました(゜゜)

そりゃエンジンは始動しませんです。ということで早速、部品商に燃料パイプを注文。

ところが・・・

他の2本のパイプは部品として在庫がありましたが何故かこのメインパイプだけが

「在庫無し」で「製造廃止」だと~。ありえない(+_+)

 

ここまで来たらやるしかねぇ( ̄▽ ̄)

製造廃止のパイプ

完全に朽ちてました

ちぎれる一歩手前でした(゜゜)

アルミパイプで試作

仕方がねえので毎度恒例なDIYにて燃料パイプを作製してみます。

アルミパイプで試作②

いろいろと思案した結果、アルミパイプで製作してみました。

パイプのエア漏れチェック

ホースの抜け止めを自作のパイプビードで製作。

実際にエアーを放り込み漏れがないのをチェックします。

完成したアルミの燃料パイプ

そして良い感じでパイプが完成したのですが「何かこのアルミパイプ、頼りないな」と

一抹の不安が店主を襲います。しかもこのアルミパイプを組んで燃料タンクを車体に

組んでしまうと後から全く修正が出来ないことから

銅パイプで燃料パイプを再製作

とても怖がりな店主は安定の肉厚のある「銅パイプ」で作り直しました。

しかしコレがまたまた大苦戦!

銅パイプでの燃料パイプが完成

四苦八苦しながら時間をかけて試作を何本も作製して

やっと納得のいくワンオフパイプが完成!(^^♪

メンバーを塗装

折角なのでサビたおしたパーツたちをお化粧しておきます。

燃料タンクも塗装

もちろん燃料タンクもお化粧しておきます(^^)

ホース関係は交換

カチカチなホース類もこの機会に出来るだけ新品に交換しておきましょう。

在庫のあるパイプは新品に交換

もう二度とタンクを降ろすことがないように?というか降ろしたくねぇので

燃料タンクに付随するパイプ&ホース関係は迷うことなく全交換しておきます。

燃料タンクに各部品を組み付けていきます 製作した燃料パイプを組み付け

製作した燃料パイプをタンクに組み付けていきますが各部の微妙な曲がり具合に悶絶(‘Д’)

燃料タンク 前側

あらためて「純正品」ってよく考えられて作られてるのがよく判ります。

なので微調整したり修正しながら

燃料パイプの微妙な曲がり

燃料パイプを無事に組み付け

何とかカタチになりましたよ!(^^♪

燃料ホースは全て新品に交換

ホース関係も新しいものに交換。

ホース交換 全てを組み付けた燃料タンクが完成

メチャ時間が掛かりましたがとうとう燃料タンクを載せる準備が出来ました。

 

思えば遠くへ来たもんだ(^^)

新品のボルト&ナット&ワッシャーたち

サビの為に使い物にならないボルト&ナットもこの機会に新しくしておきます絶対に。

サビたメンバー 新品のボルト&ワッシャー

準備が出来たら

燃料タンクを組み付け

燃料タンクを合体!(^^)

リヤデフを待ちます

ひと安心デス!(^^♪

車体側のホースと接続

作製した燃料パイプとホースを繋いでいきます。

外したセンターマフラーを塗装

折角なのでセンターパイプも耐熱塗料でお色直し(^^)

リヤ&センターマフラー

OK!(^^)

リヤデフからオイル漏れ

リヤデフのコンパニオンフランジ。オイル漏れしてきてるのがよく判ります。

プーラーでフランジを抜く

ロックナットは「激固着!」

フランジはプーラーが無いととてもじゃないけど抜けない!( 一一)

抜けたフランジ

やっと抜けた!

オイル漏れしたフロントシール

オイルシールがこんちくは!

オイルシール抜き取り

新品のオイルシール

新しいオイルシール

シールを打ち込み

打ち込み完了!(^^ゞ

デフサイド

サイドシールも交換します。

サイドフランジ脱着

サイドフランジを外し

サイドフランジ

新しいシールを打ち込みます

シールをば打ち替えます。

リヤデフ

左右共にシールを交換したら

リヤデフ完成

フランジを組み付けて完成!(^^♪

リヤデフを装着

慌てずにリヤデフを搭載していきます。

リヤデフ装着完了

無事にリヤデフが載ったら

プロペラシャフトを組み付け

プロペラシャフトを組みます。

マフラーガスケット交換

マフラーのガスケットを交換してから

マフラー組み付け

お色直ししたセンターパイプ&リヤマフラーもドッキング。

製作した燃料パイプ

完成!(^^♪

今回交換したパーツたち

今回交換したパーツたち。

交換したボルト関係

同じく交換したボルト関係。ということでこれで全ての作業が終わりました。

 

最終チェックの為、テスト走行へ

テスト走行

それではテスト走行へ!(^o^)丿

テスト走行②

復活したレガシィさまは良い加速と独特の排気音を響かせながら快調に走ります。

長い年月を経たBG5ですがキチンと定期的にメンテナンスをしていれば

まだまだ現役で走れますぜ!(^^♪

修理が完成したスバル レガシィ ツーリングワゴン BG5

最終的に燃料漏れがないのを確認しましたらコレにて全ての任務が完了!(^^ゞ

長い間お待たせしましたオーナーにも大変喜んで頂きましてこちらの苦労も報われましたよ。

これからも定期的にメンテナンスして頂き末長く乗り続けてほしいと思います。

それじゃ~またな!(^o^)丿

 

タイミングベルトを交換してみた!@スバル インプレッサ STi(GDB)
今回はスバル インプレッサのタイミングベルトの交換作業をご紹介!EJ20エンジンでも可変カムを採用しているものはロックボルトが固くて緩まない車両が多くて困ります。ほんとに大変。

 

https://amzn.to/4blfYh8

 

自動車の「車検・点検・メンテナンス・整備・修理」等に関する

ご依頼はお問い合わせフォームよりお願い致します<(_ _)>

 

https://twitter.com/hakkocars

こちらでもいろいろとつぶやいておりまする(^^;)

 

ハッコーカーズ|note
大阪の片隅に引き篭もりつつ ひっそりこっそり自動車やバイクの修理をしているものです。 現在のこと、これからのこと、過去に経験したことなど書き留めてゆきたい(^^;) で自動車の整備&修理の情報を発信中。

なんとなくnoteも不定期に更新しております。

コメント

  1. あれっくす より:

    お疲れさまでした。
    この時代の奴は、電装部品が〇産系でSF5の時は
    エアフロの予備を積んで走ってました。。。
    あとは燃料ポンプが・・・

    無事長生きしてくれることを祈ります!

    • hakkocars より:

      あれっくすさま こんにちは(^^)

      おっしゃる通り、エアフロは「鬼門」ですので常に予備を積んでいてほしい(笑)

      出来れば「燃ポン」も新品が残っている内に交換しておいてほしいです。

      あと悲しいことに「プラ製品」がどんどん「製廃」になってきております(一一”)

      もう30年近くなるクルマなので何をするにしても「レストア」する感覚になってきましたね。

      ほんと大変デス!(^_^;)

  2. 群馬U より:

    こんばんは。今回もスバラしい整備ですね! っていうか、部品を自作で、もう十分レストアの粋ですよね! ではまた! 

    • hakkocars より:

      群馬Uさま こんにちは(^^)

      今回はホント泣かされました(T_T)

      さすがにBG5も部品の欠品、製造廃止が多くなってきておりまして

      これから先が思いやられますが何とか対応していくしかないですね。

      ということで これからもよろしくデス!

      店主