ダイハツ ハイゼットカーゴ(S320V)@ハブベアリング交換作業

ある日のこと

「ハンドルを切ったらカタカタカタッと変な音がするので点検してください」とご依頼頂きました。

ダイハツs320v

 

お車はダイハツ ハイゼットカーゴ(S320V)であります。

オーナーによくよくお話を聞いてみますと「通常走行時には音はしないのですが駐車場で

ハンドルを切ってバックしたりすると結構な音が鳴るんです」とのこと。

なので近所にある秘密の「パーキングテスト会場」にて何度も何度も気が遠くなるくらい

車庫入れしてみると「カリカリカリッ!」と運転席の下から聞こえてきました(゜゜)

たぶんこの音だと判断したので

早速リフトアップして調べます。

クリップ抜け跡

すぐに異音の原因を発見!(笑)

なんと泥除けを取り付けるプラスティック製のクリップがどこかへ旅立った為に

ハンドルを切ってバックした時だけタイヤと泥除けが干渉していたみたいです。

やれやれと思いオーナーに連絡すると「ドライブシャフトのブーツが破れてるのでついでに

修理して下さい」と言うではありませんか。

ドライブシャフトブーツ割れ

 

見ると過去に分割式のブーツで修理されていたみたいですがパックリと割れてグリスが散乱していました。なので今回は「分割式じゃない」純正のブーツを使います。

修理作業の基本は邪魔するものは全て撤去!(^^)

そしてドライブシャフトを抜きにかかりますが・・・全くビクともせず(>_<)

ハブごと脱着

重いですがとりあえずハブ付きで抜きました(ーー;)

ここから「あの手この手奥の手」をフルに駆使しましたが全くビクともせず(+_+)

 

どうもドライブシャフトとハブのスプライン部分ががサビで完全に固着しているみたいで

プレス使用

油圧プレスで押し込んでも全くビクともしませんでした(*_*)

 

フロントのアッパーマウントからも異音がしていたのでストラットも脱着!

 

ストラットは分解するとしてドラシャとハブはどうしようもないのでオーナーと要相談。

中古の足まわり

数日後オーナーから「中古」の足回りが差し入れされました(゜゜)

ドラシャの方はリビルト品で対応です。しかしこの足回り「ボルトオン!」とはなりません。

錆びたハブ錆びたスプライン
錆びたハブベアリング

一番肝心なスプライン部分だけじゃ飽き足らず、そこら中が「サビ」だらけです。

ハブベアリングはゴリゴリでご臨終でした(*_*)

多分どこぞの原っぱに野ざらし放置プレイだったのでしょう。

いくら何でもあんまりです。泣き言を言っても前には進まねぇので作業を続行します。

中古のハブ

 

見れば見るほど酷い有様。中古品にも程があります。

 

残ったレース

 

抜けたハブにお約束のベアリングレースが残りましてコレを抜くのも大変(+_+)ナックルからベアリングを取り出し

 

 

ナックルからハブベアリングを抜きます。

全て分解

コレで一応全て分解しました。この時点で既に店主は汗だくでグッタリしています(+_+)

兎に角この「サビ」をどげんかせんといかんので

ブラスト中

ブラストで飛ばします

 

キレイになったハブ

だいぶキレイになりましたよ!(^^♪

サビ止め

 

サビ止めの為に少しお化粧しておきます。

 

ベアリング圧入

プレスを使って新品のベアリングを慎重に圧入していきます。

 

ハブ圧入

そしてお化粧したハブも圧入します。中古ストラット

 

差し入れの中古ストラットAssy

 

ストラットを分解してマウントやベアリング、SPシートなどの消耗品を全て交換して組み付けしたら完成!(^^)

OHした足まわり

やっとココまできました。ほんとグッタリですよ(ーー;)

 

デフのサイドシール

デフサイドシール打ち替え

 

打ち替えました。

 

エンドブーツ。きちゃないグリスを洗浄してから

エンドブーツ

新しいエンドブーツを組付けます。

 

ロアアームのブーツ

グリスがチョコレートみたいになっていました(゜゜)

新しいロアブーツ

 

新しいロアブーツに交換。

新品のドラシャ

差し入れのドライブシャフトが届きました。

ドラシャ組付け

ドッキング!

 

ハブ組付け

お化粧したハブも組み付けます。

左サイド
右サイド

 

全て組付けたら完成です!

異音の原因

一番最初の「異音」の原因を忘れてました(^^;)

ダイハツ ハイゼットカーゴ S320V

コレにて全ての作業が完了です!(^^ゞ

納車時にこのハイゼットカーゴのオーナーにだけは今後の為になる

「店主の四方山話し」をお伝えさせて頂きましたよ!

ということでやっとのことで店主の長ーい一日が無事に終わりを告げました。

それじゃまたな~(=゚ω゚)ノ

 

ダイハツ ハイゼットカーゴ(S320V) @ 漏れ点検&修理作業
ハイゼットカーゴのエンジンオイル漏れ修理および4WDの故障修理です。オイル漏れは定番のオイルクーラーからで4WDは2WDから切り替わらないとのことで診断してみましたのでご覧下さい。

 

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大阪の片隅に引き篭もりつつ ひっそりこっそり自動車やバイクの修理をしているものです。 現在のこと、これからのこと、過去に経験したことなど書き留めてゆきたい(^^;) で自動車の整備&修理の情報を発信中。

なんとなくnoteも不定期に更新しております。

コメント

  1. 店主 より:

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    Rotarycoupeさま こんばんわ。

    まだ旧車とまではいきませんが(笑)

    でも 再利用(リサイクル?)は ボルトオンならリーズナブルでGOOD!ですが 今回みたいに 思った以上に手間がかかることもあります。

    私も「アイドリングストップ車」 未だ馴染めません(^_^;)

    太古の昔から「男はMT」と決め付けてきましたが
    最近は「男もAT限定」が多いみたいですね(-_-;)

    「MTに乗れる女性」ですか いいですね!
    是非これからも乗り続けてくださいませ!

  2. Rotarycoupe より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ここまでくると、修理じゃなくて旧車再生みたいです。

    私のように、アイドリングストップに馴染めない人は少なくないと思います。古いMT車を再生するだけで、それなりの需要はあるかと。MTに乗れる女性はカッコ良い、なんて言われたこともありましたね。

  3. 店主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    てんてんさま ありがとうございます

    持ち込みも新品ならまだいいですが 中古は・・・・・(T_T)

    でも もったいないので これからも 使えるものは

    使いたいと 思っておりますです。(^_^;)

  4. てんてん より:

    SECRET: 0
    PASS:
    なるほどね!と言う目で見てました。
    持ち込み部品は手間が掛かるんですね、でも見事です。
    これこそ修理だと思います。