ギラギラと絶え間なく店主を苦しめ続けた「今年の夏」も
気がつけば何事もなかったように過ぎ去ろうとしております(^^)
そんな季節の変わり目にまどろんでいたところへ突如!「赤い彗星」がやってきました。
「シャア専用」マツダ アクセラであります(^^♪
オーナー曰く「エンジンルームからいつもと違う音がするようになり暫くすると
エアコンが急に冷えなくなり水温計の針がいつもより上がっていた」とのこと。
お話しを聞いた店主は「それは逆にオーバーヒートが原因でエアコンが冷えなくなって
いるんですぜ!」とオーナーにお話しました(^^;)
このままでは危ないのでお車を預かりまして早速、故障探求の旅に・・・
リフトアップ!
エンジンルームをチェックしていきます。
ラジエターの電動ファンがモーターが焼き切れるぐらいの超絶スピードで回転しておりました
メーターを見てみると確かに水温計の針が真ん中よりも上がっておりオーバーヒート気味。
なのでテスターを入れてデーターを見てみると
「116℃」(゜゜)!
危険ゾーンへ後一歩のところで制御しておりました。ある意味素晴らしい。
危険を察知した自動車の頭脳である「ECU」がこれ以上オーバーヒートをしないように
エンジンが壊れないように必死で先程の電動ファンを全開で回していたのでした。
どちらにせよアクセラくん、よく頑張った!(^^)
それに車の様子がおかしいと感じとったオーナーの判断も良かったです。
おかげで「大難を小難に」することが出来たのですから。
それじゃどんどん ドドン!と原因を追求していきます。
見た限り水漏れはないみたいなので考えられるのはサーモスタットの開き不良が濃厚です。
非接触の温度計を使って計測してみるとサーモケースの前後で「約15℃」近い差があり
これを踏まえてサーモスタットの故障と判断。オーナーに了承を頂きまして作業開始です。
分解中!
更に分解中!
サーモケース脱着。
コヤツが「サーモスタット」です。この車ではサーモケースと一体型になっておりました。
店主の所の「五右衛門風呂」に入れて規定温度で弁が開くのか?テストします。
ちなみにこのサーモスタットの基本スペックが「開き始め84℃~全開時97℃」の
設定になっております。
水温が「100℃」近くになりましたのでサーモを取り出すと・・・
「全く、全然、これっぽっち」も弁は開いていませんでした(゜゜)
完全にご臨終。よくコレで耐えてたもんです。
右が新品のサーモスタット。水パイプ付のコレを
ドッキング!(^^)
ホース関係も組み付けていきます。が、しかしここでアクシデント発生(゜゜)!
組み付けた元々のバイパスホースから水漏れがぁぁぁ(ToT)
「やっぱりホースも交換すればよかった」っていうのは後のカーニバル。
仕方がないので
数日後、バイパスホースが入荷!
早速バイパスホースを交換。
ドレンコックも新しくして冷却水を注入したらエンジンを始動させます。
水温が「100℃」になった瞬間、
電動ファンがやさしく回り
水温が96℃ぐらいまで下がると止まり、また100℃で回り出すようになりました。
もうあんなに「超絶」に電動ファンが回ることはありません(笑)
オーバーヒートもなくなり水温計も定位置になると思ったとおりエアコンの冷えも
元に戻りましたのでこれにて一件落着!
「赤い彗星」なアクセラは無事にオーナーの元へ戻っていきました(^^♪
最近はコスト削減の為かは知りませんが水温計の針が無いクルマが多く、
オーバーヒートしたら突然赤いランプが点灯するタイプが主流みたいなんですが
個人的に好きではないです(ーー;)
昔からのアナログな針タイプであれば今回のように水温が上がってくるのが
見えるのでよっぽど杜撰な人以外は気づきやすいと思うので危険を回避出来る確率も
上がるように思うからです。なにわともあれ、クルマが機械である以上、定期的な「点検」&
「メンテナンス」は本当に大事です。それによって今回みたいに「大難が小難に」なることも
多々あります。それともしオーバーヒートを起こしたら出来るだけ
「エンジンオイル・エレメント・冷却水」は交換したほうがいいと思います。
余裕があればATFも交換すれば尚いいかもしれません。
兎に角オーバーヒートはその度合いによってエンジンに「大きく 深く」ダメージを
残しますのでくれぐれもお気をつけくださいませ!

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