一口に自動車の故障と言いましても千差万別ございます。
その中でも修理屋泣かせな「たまにしか症状が出ない」というのが
結構な割合であるのです(^^;)
今回はそんなケースの一つをご紹介しましょう。
ニッサン スカイライン(R32)でございます。
現在の走行距離はたったの167、000kmほど。
オーナー曰く、セルは回るみたいですが全くエンジンが始動出来ず。
自走出来ないのでレッカーにて秘密工場まで運ばれてきました。
しかしキーをひねる度に普通にエンジンが始動してしまいます(ーー;)
とりあえず預かりまして各部を点検していきます。
テスターを繋いでみても特に何もトラブルコードは記憶されてません。
各データーも見ていきますが特にコレっていうのもなく・・・
う~ん(ーー;)
排気ガスも点検!
こちらも特に問題ねぇな。う~ん(--)
とりあえず気になる水温センサーを点検したり
テスターで点検したAACバルブの数値が高めだったので掃除。
かなり汚れておりましたが数値も下がり安定しましたよ(*´з`)
バキュームホースが割れておりましたので新しいホースに交換。
しばらくこの車を預かって様子を見ておりましたが、やはりエンジンは
普通に始動してしまうのでオーナーに一旦、お返しすることに(^^;)
その時に「たぶん燃料系かもしれないので今度エンジンが始動出来ない時は
フューエルポンプの音がしているか聞いて下さい」とお伝えしました。
それからしばらくは何も音沙汰がありませんでしたがある日の夜、突然に
「出先からエンジンが始動出来なくなりました」とR32のオーナーから
連絡がありました。なので「フューエルポンプの音は?」と聞くと
「たぶん鳴っていませんでした」と言うのでほぼ間違いないと思い
「そのままではエンジンが掛からないので取り敢えずレッカーでこちらの
工場まで運んでもらってください」と伝えました。
しかし結局その日はこちらには現れず幾日か過ぎた頃にオーナーから
電話がありました。「あの日はありがとうございました。あれからしばらく
放置してもう一回キーをひねるとフューエルポンプの音がしたのでもしやと
思いセルを回すとエンジンが始動出来たのでそのまま家に帰ることが出来まし
た」そして「自宅のガレージで今度は全く始動出来なくなりました」と
言われましたので再度レッカー車にて秘密工場へ運ばれてまいりました。
早速R32のセルを回せど確かにRBエンジンは目覚めません。
これは「チャンス!」なのですぐにフューエルポンプを点検。
点検の結果、間違いなくフューエルポンプがご臨終でした。
長かった戦いがやっと終わりそうです( ̄▽ ̄)
取り出したフューエルポンプ。
左が逝かれたフューエルポンプ。ストレーナーが黒い粉で詰まっていました
(゜゜) そして右にある新品のフューエルポンプを元通りに組付ます。
作業がやり易いようで実際はやりにくいフューエルフィルターも同時交換して
おきますが下側からのアクセスもとても悪し!
何とか外しましたがフューエルホースが固着して全く外れませんでしたので
ホースも同時交換しました。元通り組み付けたら「キーON!」
するとどうでしょう、フューエルポンプの音がチカラ強く「ウィ~ン」と鳴る
ではありませんか。セルを回すと「一発始動」う~ん最高!( ̄▽ ̄)
「転ばぬ先の杖」としてフューエルポンプリレーも交換しておきましたよ。
これでたぶん大丈夫でしょう。
それから何度もテストしましたが問題なくエンジンが始動しましたので
コレにて全ての作業が完了!(^^ゞ
待ちわびるオーナーへ無事に納車となりました。
自動車の「車検・点検・メンテナンス・整備・修理」等に関する
ご依頼はお問い合わせフォームよりお願い致します<(_ _)>
こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)
なんとなくnoteも不定期に更新しております。
コメント