ある日のこと
以前に足まわりを交換したレガシィのオーナーからメールを頂きました 。
メールの内容は「足まわりを交換した後、山頂までドライブをしたらとても走りやすく
なりました」ということでしたが その後に
「しかし山頂付近でボンネットの左側から煙が出てきて車内にもオイルの焼ける匂い
が充満しました。車両火災になると困るのでもう一度点検して貰えませんか?」
とのことでした (ーー;)
早速 お預かりしましたのはスバル レガシィ(BG5)でございます。
実はこのレガシィさま、約一年前くらいにオイル漏れの修理をしているのですが
その時に「カム&クランク」のオイルシールも打ち替えしておりますので
もしかしてそこから再度オイル漏れしたのかな?という「疑念」が
拭えません (ーー;) そういう大人の事情も御座いましたので
真の原因を突き止めるべくトラブルシュートに挑みました。
オーナーの言ってた左側バンクを点検。
タイミングケースカバーを左側だけ脱着するとオイルの漏れた跡がありました。
流れ落ちてきたエンジンオイルが左バンク下のEXマニの上で焼けて
煙が上がったみたいです。そしてここまで点検をしてみましたが
本当にカムシールが原因かもしれないので一気に分解して決着をつけましょう。
とにかくカムシールが見えるまで分解しました。
確かにケース内にはオイルが飛び散った跡がありました(゜゜)
しかしカムシールからは全く漏れておりませんでした(゜゜)
キレイなもんです。店主的には少しホッとしました。
よくよく観察してみるとタイミングケースの裏側から漏れてきてるみたいです。
漏れたエンジンオイルがEXマニに溜まっておりました(゜゜)
まさに「車両火災」への第一歩です。
カムシールから漏れていないのであれば「どこから漏れている?」
その原因を掴むべく更に探求するべし!
タペットカバーを脱着。
じっくりと観察してみると・・・
どうも矢印のところのカムホルダーに塗られていた「液体ガスケット」の部分から
漏れた出したみたいです(゜゜) 経年劣化かどうかは分かりませんが・・・。
しかしよりによってこんなところから漏れてくるなんて(>_<)
これがその「カムホルダー」。
このカムホルダーを止めてるボルトが何故か一本だけメチャ錆びており、
抜くのにとても難儀しましたよ(>_<)
合わせ面にはオイルが付着していました。たぶん ココから漏れていたと思われます。
カムシャフトもじっくりと観察。オイルシールと当たるシャフト部分は
長い年月を経て爪が引っ掛かるくらいの溝が掘れておりました(゜゜)
ほんと「30万kmオーバー」は伊達じゃねぇっす。
新しいカムシール
アタリ面をキレイに均してホルダーと新品のカムシールを合体!
タペットカバーのガスケットも交換
元通りに組み付けていきます。
タイミングベルトを組みましたら再度張り調整をします。
ケースカバーも組み付け。
折角なんでオイルフィラーキャップのOリングも交換しておきましょう。
オルタネーターも組んでファンベルトを張ったら完成(^^)
あとはテストコースにて走って調子を見ます。
帰ってきたらピットにてオイル漏れがないか確認します。
大丈夫そうなので
これにて全ての任務が完了!(^^ゞ
今回のオイル漏れの修理は原因を掴むまで結構大変でした。
このレガシィのオーナーには納車時に「また山上までドライブして結果を教えて下さい」と
お願いしておきました。といことで今回はココまででございます。
それじゃ またな~(^o^)丿
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