ジメジメとした日が続くここ大阪。みなさま、お元気でしょうか?
この蒸し暑い梅雨が終わればまた「灼熱の夏」がやって来ることだと思われますが
そんな時に限って愛車のエアコンが冷えないという惨事に見舞われることも少なく
ありません。何とかその場を乗り切ろうとガスチャージ等をご自分でされる方もおられ
ますが結果的にはエアコンシステムを壊してしまう「時限爆弾」でもあります( 一一)
エアコンレスなクルマや暑い時期には乗らない方には関係ないのですが
今現在も乗り続けてこれからも快適に乗り続けたい方々へは
「車のエアコンが冷えない原因を探してキチンと修理する」
結局はコレしかないのですぜ!(*´з`)
入庫してきたのはニッサン グロリア(HBY33)でございます。
去年の夏に車検&整備でお預かりした際に「エアコンが少し弱いんじゃね?」と
思いオーナーにお話しすると
「随分前からこんな感じで冷えず、暑い時期には極力乗らないようにしてました。
だけども修理出来るのであれば冷えるようにして貰いたい」
OK,それじゃ今回もやってみるか(^o^)丿
まずはエアコンの現状を知る為に点検&診断から。
この日の外気温は33℃ほどでしたがエアコンの温度設定をMAXクールにしても
吹き出し口の温度は「20℃」(゜゜)
完全に逝ってはないですが暑くて乗ってられない状態ですね。
実際にマニホールドゲージをセットしてガス圧を点検します。
高圧が低めで低圧側が高い。どうやらコンプレッサーがアウトみたいです(゜゜)
コンプレッサーがダメなのは分かりましたが大事なのはココから!
これくらい大きなコンプレッサーを採用してるのにシステムがちゃんと稼働していたら
冷えないわけがありません。
リフトアップ!
このクラスのコンプレッサーは結構重い(一一”)
慢性的な「腰痛持ち」な店主には辛いです!
外したコンプレッサー。
フランジまわりは見た感じではキレイそうです。
実際にコンプレッサーからオイルを抜き出して異物の有無とオイル量を点検します。
これにより今回のエアコン修理は「コンプレッサー・リキッドタンク」の交換だけで
いけそうなのであとは全て「強力洗浄」でキレイにしたいと思います(^^♪
まずは室内との接合部から
高圧&低圧パイプを外して
キレイになるまで洗浄していきます。
パイプからはこんな感じで洗浄剤と共に出てきます。
外したリキッドタンク。
こちらは新品に交換します。このグロリアさまは20年以上前のクルマですが
ニッサンには珍しくまだ部品が出るのはとてもありがたい(^^)
コンプレッサーはリビルト品で対応します。
車体に組付けたら
ベルトを張ります。そしてコンデンサー&エキパン&エバポレーターも入念に
洗浄して全てのパイプを組み付けしたら
時間を掛けてじっくりと真空引き作業を行いましょう。ココとても大事です(*´з`)
このまま半日くらい置いておきます。
その間にグローブボックスを分解して
エアコンのクリーフィルターを交換しておきます(左側:新品)
とりあえずメチャ汚れてました(+_+)
放置プレイしていた配管内に漏れも無さそうですのでそのままガスチャージを
していきます。既定のガス量を入れていくと圧力も良い感じになりました。
アイドリング状態でも余裕で10℃を割り込んでいきます。涼しい~!(^^♪
それではお外へ出て走行テストしてみます。
この日の外気温は33,5℃。メチャ暑い(+_+) でもテスト走行にはうってつけです!
少し車の流れに乗って走ると
6℃くらいに下がりました。寒い~((+_+))
最終的に5℃を割り込みセーフティが掛かるまで冷えるようになりましたので
コレにて全ての作業が完了!(^^ゞ
愛車のエアコンが冷えるようになってオーナーにも喜んで頂けて良かった!(^^♪
これでこれからの暑い時期も快適に走って頂きたいと思います。
それじゃ またな! (^o^)丿

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こちらでもいろいろとつぶやいておりまする(^^;)
コメント
hakkocarsさんの整備記事、いつも参考に読ませていただいております。特に豊富なエアコンの修理記事、当方の10年近く乗っているムーヴコンテ、新車購入8年目にはほとんど効かなくなっていましたエアコンの復活に大変参考になりました。
2年前の夏にエアコンをオーバーホールしようとして準備していた矢先に骨折してしまい、当時片手しか使えなくなって2年間に分けて修理することになった我が車のエアコン、昨年の夏に修理完了し今年もすでに暑くなっていますが、寒すぎるぐらいに効いています。
すでに現在は30万km近くの走行ですが、修理当時8年間ノーメンテだったコンプレッサーの軸が手で回せるほどにもなっていまして、途中でエアコンオイルぐらいは交換しておくべきでしたが、幸い金属粉は無かったのですが無色透明のエアコンオイルはまっ黄色でございました。
背高でハッチバック形式のため昔よりも車内空間が拡大されている現在の軽自動車、コンプレッサーもコンデンサーも小さすぎて、現代の猛暑となる真夏時では特にアイドリング時の冷えが足らないように思えます。車内空間をもう5cmほど詰めて真夏でも快適に乗れるようなエアコン容量にしてほしいと思いますね。こちらのグロリアさんの大きなコンプレッサーなどうらやましい限りです。
ところでこの記事を見て気が付きましたが、マニホールドゲージがデンゲンの3バルブ式になっていますね。私は素人だから修理当時、確実に作業できるように高価ですがこのデンゲンの3バルブ式を買いました。おかげで真空引きもガス補充もやりやすかったです。
骨折が完治した2年目の夏には、猛暑の中での分解組み立ては気が狂いそうでしたが、エアコン室内ユニットまで分解整備したので、高価ながら購入したエアコン整備工具も大変役立ちました。そしてヒーターコアーも合わせて更新したので冬場の暖房も激効きになり、合わせて結露や曇りも良く取れるようになりました。整備屋さんの苦労が大変分かりました。
これから暑く大変な時期に突入いたしますが、頑張ってください。
コメありがとうございます(^^)
ご自分でエアコンシステムの分解までされるとはすごいですね。
軽自動車は車格が大きくなってもエンジンが660ccのままでは
コンプも大きく出来ないでしょうし
配管関係を最大限に短くしてももう限界だと思います(一一”)
マニホールドゲージについては安価な物から少し高価な物まで
数台所有しておりまして気になった工具類は常に試しております(笑)
おかげでいつまでたっても工具貧乏です(+_+)
これから更に暑くなりますがどうぞご自愛くださいませ。
店主