マツダ MPV@ 修理は「推理」だ!

まだまだ蒸し暑い日が続いている今日この頃 。

そんな暑い最中にエアコンを焚くことが出来ず大汗を流しながら店主の秘密工場に

一台のクルマがやって来ました(^^)

マツダのMPVであります。

オーナー曰く「エアコンを入れるとエンジンからキュィ~と大きな音が鳴って

うるさいので熱くてもガマンして日中でもエアコンを止めて乗ってるんです」とのこと。

また「今までずっと長い間ディーラーにお世話になっていたのですが・・・

点検やオイル交換で入庫する度にそのキュィ~~音を修理してほしいと

何度もお願いしたのですが結局 直らず」(ーー;)

最終的には「距離も距離なので乗り替えを勧められました」とのことでしたので

早速オーナー立会いの元で点検をしていきましょう!(^o^)丿

現在の走行距離はたったの「26万kmほど」。流行りのECOに貢献中。

いい感じです(^^)

意外と窮屈なエンジンルーム。エンジンを掛けてみるとコレっぽっちも

「キュィ~~」音は鳴りません。なのでエアコンを焚いてみると・・・

「キュィ、キュィ、キュィ、キュィーーー」おおっ!(゜゜)

確かにオーナーが言うキュィ~音が鳴りましたよ!しかも結構うるさい。

聴いた感じではベルトが滑っているみたいな音なので

ピットに潜って

ベルトまわりを点検。

チョイと気になったオートテンショナーを軽く動かすとキュィ~音が「ピタッ!」と

止まってしまった(゜゜) 横で見ていたオーナーがビックリして

「あれだけ点検してもらってもキュィ~音は止まらなかったのに」

店主「コレが原因かどうかわかりませんが一つの原因かもしれません。

これで止まったらラッキーですが他にも原因があるかもしれません」

とお伝えしまして改めて修理の依頼を頂きましたので早速トラブルシュート開始です!

ベルトを外して各プーリーを回してみるとアイドラベアリングはゴリゴリだし

オートテンショナーにも結構なガタがありました。

アイドラ

新しいアイドラ

組み付けて

新しいファンベルトを張ります。

交換した部品たち。全部組めたらエンジンを始動!暫くアイドリングで放置してから

頃合をみて「エアコンON!」するとあの「キュィ~音」が消えましたよ(゜゜)

それからもずっとエンジンをかけた状態で点検。全く問題ないみたいなので

最終のテスト走行に行こうと秘密工場を出たその瞬間、「キュィ~~!」とまたもや

鳴き出したんであります。_| ̄|○

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

というわけでトラブルシュートの再開です(^^;)

「キュィ~音」を鳴らした状態でサウンドスコープで音を拾っていきます。

狭いので共鳴したりしてなかなか音が判断しずらい。ですが

オルタネーターのところぐらいからそれらしき音が一番よく聞こえてきます。

しかしコレといった決め手がありません。あらゆるところを想定して何日も何日もかけて

調べたのですが全く原因が掴めません。完全に行き詰まってしまった(>_<)

なので「気分転換」を兼ねて暫くは他のお仕事に従事しておりました。

「ネガな部分は消すべし!」とのことでオルタネーターを

脱着して知り合いの電装屋さんに頼んで高負荷を掛けてテストして貰う事に。

しかし結果は「シロ」。う~ん(ーー;)「一体何が原因なんやろ?」とまたもや

迷宮のアンドローラに落ちていく。そんな時にテストしたオルタネーターを持って

来てくれた電装屋さんと話していたら「ハッコーさん、クランクプーリーは大丈夫?」と

聞かれ「そこは真っ先に点検したわいな」と言った店主はそこで「はっ!」と気が付いた。

その瞬間、頭の中のバラバラだったパズルが完成したのです!

クランクプーリー

クランクプーリーは当然のことながら手で回してもビクともしない。

コレは既に「点検済み」だったのですが

クランクボルトとプーリーに「合いマーク」を入れてみた。

そしてあの「キュィ~音」を鳴らす状態にすると・・・

(゜゜)(゜゜)(゜゜)!

「ビンゴ!」(゜゜)なんと動く筈がないプーリーがズレて移動しているじゃないか!

しかも強い負荷がかかった時にしかズレないので余計に判らなかった。

今までにもクランクプーリーのダンパーが切れてガタガタになったのは何度も経験したが

店主もこんなの初体験!コレが原因でベルトが滑っては鳴き、滑っては鳴きを繰り返して

いたのでした。ああっスッキリ!(^^♪

すぐにクランクプーリーを注文。組み付けるその前に

長い間酷使されたオルタネーターを分解。

折角なんでベアリング&ブラシを交換しておきます。

ブラシは丁度 交換時期でした。しかしよく持ち堪えたもんですね(^^)

オルタネーターと新しいクランクプーリーを組み付けて

ベルトを張ったらエンジンを始動。そしてエアコンを「ON!」

その瞬間からあの不快だった「キュィ~」な音は完全に消え去りました。

メチャうれしい。感無量でございます!(*´з`)

オルタネーターの発電量をチェックしてから最終のテスト走行へ。

「キュィ音 無し!」完全復活です(´▽`*)

そして待ちわびるMPVのオーナーには納車時にもとても喜んで貰えて

店主も嬉しくなりましたよ。コレで暑い夏でもガンガンにエアコンをONにして頂き

快適なドライブを愉しんで頂きたいと思います。ということで今回はかなり悩まされましたが

コレにて全ての作業が完了です!

ではでは(^^♪

 

スズキ ワゴンR (MH21S) @ エアコン修理 夏の陣②
ワゴンRのエアコン修理です。診断するとコンプレッサーの故障が判明したので人柱的に「社外新品」のコンプレッサーを組み付けたところ圧縮不良で全然冷えず。安物買いの銭失いとなりました。

 

 

自動車の「車検・点検・メンテナンス・整備・修理」等に関する

ご依頼はお問い合わせフォームよりお願い致します<(_ _)>

 

 

https://twitter.com/hakkocars

こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)

コメント

  1. 店主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ミスター キャップさま おコメありがとうございます。

    あんだけ悩んでいたことが ふとした きっかけで 解決へと導かれてしまう。 赤城左門の気持ちが よくわかりましたよ (笑) 

    これからも よろしくです  (^^)

  2. ミスターキャップ より:

    SECRET: 0
    PASS:
    謎が解けて良かった