今も昔も世の中にあるクルマたちは多かれ少なかれ
皆それぞれ何かしらの「使命」をもって生み出されてきました。
しかしそのほとんどが人を運んだり物を運んだりするのが
メインなのですがその中でも僅かに一握りだけが
「デザイン」ありきであったり「スピードやパワー」ありきであったり
またはその両方を兼ね備えてあったり・・・。
それが今じゃ「低燃費 重視」なんて寂しい使命を負ってたり
そんな中でもデザイン重視で ただ只「キュート!」な
ニッサン フィガロでございます(^^♪
今から20年ほど前、世の中が何となく浮かれていた時代に当時の日産が世に放った
パイクカーたち。「Be-1」「パオ」に「エスカルゴ」そしてこの「フィガロ」と
今じゃ見る影もない技術の日産が元気ハツラツ、ノリにノッていた時代でもありました。
今回は「まだまだ乗りたい」とおっしゃるオーナーから点検&整備を依頼されましたので
それじゃいってみましょう(^o^)丿
現在の走行距離はホンの130,000kmほど。
何気にメーターまわりもお洒落です。
リヤブレーキのドラムを外して点検。ライニングがいい具合に減ってます。
反対側のホイールシリンダーは中がサビに塗れてピストンが抜けません(>_<)
フロントブレーキはとりあえずそのままでいけそうですね。
エンドブーツ&ロアアームブーツ。破れてはいませんがヒビ割れておりました。
サビがかなり侵食しておりますが内側が破れてないので今のところは
「奇跡」的に排気漏れしておりません。
パワステフルードが漏れてきております。
見てはいけないもを見てしまった・・・(゜゜)
「ラジエターのサブタンクの水の量が少ない」とイヤな予感はしていたのです。
オイル漏れも結構しているのでじっくりと診ていたら緑色した液体が混ざっておりました。
予想通り「水漏れ」のサインです(ーー;)
いろいろと修理せねばならない箇所があることが判りオーナーとの協議の結果、
優先順位を決めて順次修理していくことになりました。
分解中
固着したホイールシリンダー。
新しいホイールシリンダーに交換。
組み付けていきます。
磨り減ったリヤのライニングも全交換します(^^)
組み付けてブレーキを調整したらOK!
汚れたブレーキフルード用タンク内(゜゜)
過去にキチンとフルードを抜き替えされていなかったのでしょうね。
キレイに洗浄!
あとは全輪の各部から順番にキレイになるまでフルードを抜き替えます。
発見した水漏れ&オイル漏れを修理していきます。
水漏れは「ウォーターポンプ」、オイル漏れは「カム&クランクシール」から
だと思われますのでタイミングベルトも同時交換します(^^)
カバーを外すとタイミングベルトがこんにちは!(^^)
クランクプーリーを外すとエンジンオイルでベタベタです(ーー;)
タイミングケースの中でクーラントが大量に固まってました(゜゜)
その為にオイルとクーラントが混ざったものがタイミングベルトにいっぱい付着しており
このまま走行していたらベルトが「ジャンプ」したり歯が飛んだりしてエンジンが
「グッバイ!」になっていたかもしれません。
個人的に少し気になったのでオーナーにお聞きすると予想どおり過去に「漏れ止め剤」を
使ったことがあるそうです(ーー;)
緊急の場合は仕方がないと思いますが基本的には修理費用が安く済むからといって
安易に「ケミカル製品」等に頼らず漏れている原因を突き止めて修理しないと
店主の経験上、楽しい家族旅行や楽しいデート、高速道路上や雨の日の送り迎え等に
突然動けなくなったり時間に間に合わなかったり「故障渋滞」を引き起こしたりと
悲しい結末を迎えることになりますのでよく覚えておいてください。
タイミングベルトと各ギアたち
カムシールからもメチャ漏れてました。
古いオイルシールを抜き取りました。
カチカチでパリパリになったカムシール。抜くのにかなり苦労しましたよ(>_<)
たぶん前回のタイミングベルト交換時にはオイルシールは交換されていない感じです。
キレイに洗浄してから
新しいカムシールを打ち込み完了!
冷却水が漏れて固まっていたウォーターポンプ
外してから
取り付け面をキレイにしておきます(^^)
新品のウォーターポンプを組み付け!
クランクシールも抜き取り
こちらも中々抜き取るのが困難でしたよ(ーー;)
新しいクランクシールに打ち替え!
新しいタイミングベルトを張ったら
元通りに組み付けていきます。
ラジエターのロアホース
メチャ痛んでいました。
痛んだラジエターのロアホースも交換。見た目より作業がやり難いです(ーー;)
ラジエターのドレンコック&パッキン。
水漏れの原因になるのでパッキン関係は必ず交換しましょう(^^)
冷却水を注入してエア抜きをしながらエンジンの調子をみます。
オーナーから依頼されたウィンドウォっシャーの漏れを修理します。
漏れはポンプ本体からでしたが古いポンプを外して見てみると
前回に作業した人の苦労の跡?に泣けてきましたよ(T_T)
店主は何ら迷うことなく「新品」に換えさせていただきました(^^♪
漏れも止まりましたのでこれで大丈夫!
排気ガス測定!
20年前のおくるまですがなかなかに優秀ですね(^^♪
魅惑のテストドライブへ
「1000cc+ターボ」のエンジンは決して速くはないですがいい感じで走ります。
工場に戻って最終的に冷却水漏れ&オイル漏れの最終チェック!
特に問題もなさそうなのでコレにて全ての任務が完了です(^^ゞ
フィガロのオーナーにだけは今後のことを含めて少しお話させて頂きました。
そしてどれだけ年月を経ようとも人も車も「キュート」であれば何時までも
大事にされるんではないかと店主は考えるのであります。
ほんと「キュートは永遠ナリ!」(^^♪
それじゃ またな~(^o^)丿

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こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)
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