ギラギラと太陽が照りつける中、店主のところへ一本の電話が掛かってきました。
「エンジンが始動しないので忙しいところ悪いけど診てくれないか?」と
とても長いお付き合いをして頂いているお客さんからの「SOS」でしたので
早速お車の点検に伺いました。現場に着いて調べてみると想定内の
「バッテリー」があがりみたいで一応 新品のバッテリーを持参していたので
サクッと交換してエンジンを始動!無事にエンジンは始動することが出来ましたので
今度はテスターを使ってオルタネーターが逝かれていないか調べましたが「無問題」
ところがエンジンを少し吹かすと何か少し息つきしております(゜゜)
するとオーナーは「そういえば最近、交差点を曲がる時にアクセルを踏んでも
前みたいに加速しないようになった」と言い出しました。
このままではダメなので車を預かって乗って帰ろうと思いましたが
息つきが段々酷くなってきてまともに走れないので積載車にて
こちらの工場まで運んでもらいました。
今回は トヨタ プログレ(JCG11)であります。
その昔「小さな高級車」と謳われておりましたがこの小さいボディーに
3リッターの2JZを積んでいますので走りの方はかなりイイ!(^^♪
しかも室内の出来も良くこの狭い日本にはとてもマッチしていると思います。
しかし兄弟車のブレビスと共に今では「絶版」となりました(ーー;)
トヨタの狙いは良かったんですけどね、いいクルマだけに残念です。
早速調べていきます
現在の走行距離は145、000kmほど。
診断機をつないで点検するも「異常なし」(゜゜)
異常があるのに「異常なし」って・・・。仕方がないのでエンジンルームを順番に
点検していくと「パチパチ、パチパチ?」とエンジンを吹かす度に音がするじゃない
ですか!その音が例の息つきとリンクしているのが分かりました。
ほぼ間違いなく点火系の故障だと判断。実はこのプログレさまは直列6気筒なんですが
IGコイル3個にそれぞれプラグコードが付いておりIGコイル1個で2気筒を制御
しております。なので距離も距離なので今回は「コイル&コード&プラグ」全交換で
いこうとオーナーに連絡したところ・・・
「う~ん、実は乗り換えも考えている。距離も走っているしね。でもコレと同じような
サイズのクルマも見当たらないし どうしようかな?」と言われるので
「今、本気で乗り換えを考えているんであれば是非乗り換えてください。
いろんなリスクを考えたらそのほうが良いと思います。只、これからも乗続けるので
あれば迷うことなく目一杯、お金と時間を掛けてメンテナンスしてあげてください。
そうすればもっともっと走れますよ」とお話させていただきました(^^♪
オーナーは「分かった!まだまだ乗りたいからしっかり直して。長い間乗ってきたので
なんかやっぱりこの車がいいな!」と改めてご依頼頂きましたので
それじゃ今回も御期待にお応えしていってみましょ~(^^♪
「2JZ」さまは邪魔な電スロが付いております。
脱着したスロットルボディもかなり汚れてました(゜゜)
折角なので出来るだけキレイキレイにしてみます。
IGコイルとその一味。
1ー5番のコイルが焼けてプラグコードも溶けて「一体化」しておりました。
たぶんココが失火の原因かと(゜゜)
プラグも全交換。
コイルもコードも全交換しておきます。
組付けていきます。
ココで問題発生!
なんと!IGコイル用のコネクターの内部が砕けておりました(゜゜)
しかし流石!天下のトヨタさん、コネクターだけの単品補給がありましたので
無事にドッキング!(^^)v
この割れたブローバイホースも交換して
全てを組み付けたら完成(^^♪
早速、何度かテスト走行をしてみて気持ちよく吹け上がるのを確認したので
オーナーに納車しようとしたその時、いきなり「ブスブスブスッ」と突然エンジンが
止まりました。「ええっ!」(゜゜) 何がどうなったのか全くワケが分かりません。
エンジンを再始動しますがアイドリングもしなくなり全くダメな状態に・・・。
そして突然エンジンのチェックランプが点灯しました(゜゜)
すぐにテスターによる点検を開始してみると
どうも「エアフロメーター」が突然逝ったみたいです(*_*)
泣いていても何も解決しませんので本当にエアフロかどうか探っていきます。
規定の抵抗より少し足らない。
エアフロを応急的に掃除してみるとエンジンが始動するようになり
グラフを見ながらアクセルをゆっくりと踏み込んでいってもほとんど吹けず(ーー;)
エアフロの故障で間違いないと判断したので
新しいエアフロをゲット!
新品のエアフロに交換してもう一度テスターで診断してみると
今度はキチンと吹け上がっていきましたよ(^^♪
もう一度テスト走行を充分過ぎるくらいして問題ないのを確認しましたので
コレにて全ての修理作業が完了でございます(^^ゞ
そしてオーナーにクルマを引き渡した時、
「ありがとう、新車も考えたけども何かやっぱりこの車がいいな!」
と改めてお話されておりました(^^♪
クルマは「精密機械」のカタマリであります。ですが手を掛ければ掛けるほど
乗れば乗るほど愛着が湧いてくるのも事実であります。
いろんな理由で乗り換えるのもアリですが一度「愛着」が湧くまでトコトン乗ってみる
のもアリです。これからも心ゆくまで愛車を走らせて頂きたいと思います。
でわでわ!(^o^)丿

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こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)
コメント
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村田様 コメ ありがとうございます。
近くでも遠くでも? こちらはOKです(笑)
ディーラーは「売る」のが本業ですので(^^)
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近くでしたらお任せしたいです。ディーラーは治すより売る事が得意ですから仕方ありませんけどね。