サビ おそるべし!@ スバル レガシィ(BG5)

今回はメールにて「点検&診断」のご依頼を頂きました。

そして実際に秘密工場にお越し頂きまして故障内容を詳しくお聞きしますと

「高速でたまに失速する」みたいでエンジンのチェックランプも点灯するとのこと。

なのでテスターを繋いでトラブルコードを見ると「エアフロメーター」がダメだぜ!

 

とメモリーされてましたのでトラブルコードはとりあえず一旦消去。

オーナーには

「もう一回、同じ症状が出てランプが点灯してエアフロメーターが記憶されて

いたらほぼ間違いないと思います」とお伝えしました。

そしてオーナーからいろいろと更に詳しくお話をお聞きしてますと

「冷却水が減るので補水しています」や「ブレーキも何かおかしいんです」と

言われたので外側からブレーキを簡易的に見るとそのあまりの酷さに絶句!(゜゜)

更にこのレガシィのオーナーは

「信号待ちから発進するときに引きずっている感じがして前に進まないんです」と

言われるので後々分かることですが「そりゃ~進みませんて」(笑)

修理するのを前提にブレーキのオーバーホールの見積もりをすることになりました。

後日、見積もりを見たレガシィのオーナーから

「まだまだ乗りたいのでブレーキのフルオーバーホールでお願いします」と

ご連絡を頂きましたのでそれじゃ今回もはじめるぞ~!(^o^)丿

スバル レガシィ(BG5)であります。

現在の走行距離が「260,000kmオーバー!」(゜゜)

先に冷却水漏れを確かめるべく

テスターにてクーリングシステムに

圧力をかけて放置プレイしておきます。

すると、ある程度かけていた圧力が下がり

クーラントが漏れてきました!(゜゜) 下から漏れ箇所を確認してみると


全てラジエターのホースからでした(゜゜) なので全ホースバンドを「増し締め!」

これでとりあえず冷却水漏れが止まりました(^^)

そしてこれからじっくりとブレーキを修理していきますのでまずは現状を確認しましょう。

フロントブレーキ

リヤブレーキ。まず「サビ」が酷い!(>_<) そしてなにが酷いかっていうと

リヤブレーキですがローターの面積の半分くらいしかパッドが当たってません。

しかも当たってないところはサビが層になっており、かなり前からこんな状態で

あったことが想像されます。これではいくらリヤブレーキといえども

本来の性能が発揮されません(一一”)

そしてもう一つ、このレガシィは少し前に「他店」にて車検を受けておりました。

その時にリヤのブレーキパッドを交換されているのが記録簿から判りました。

しかもこんな状態でブレーキパッドだけを交換するとはとても考えられね!(`´)

オーナー曰く

「そこの整備会社に全てお任せしてたのでキチンと整備されていると思っていた」と

言っておりましたよ(ーー;)

この杜撰な整備を見て改めて自動車の整備に携わるものは金額の大小に関わらず

「効率」のことばかり考えず、愛車を日々 安全に乗ってもらえるように

本当に必要な「メンテナンス」及び「点検&整備&修理」等を理解して貰えるように

説明していくべきだと考えております(`´) 話が反れましたがこのクルマの

ブレーキのヤレ具合は更に「激しさ」を増していきます。

分解中!

点検中!

点検中!

更に点検中!

フロントのブレーキローターも勿論「アタリ」が悪いです。

それよりも全体にサビが酷くてこの時点でとても嫌な予感がしておりました。

キャリパーをオーバーホールしようと分解していくのですが・・・

シリンダーの中にまでサビが浸入しておりピストンが抜けません_| ̄|○

コレじゃブレーキも引きずりますって。

そしてやっとのことで抜いたピストンも修正できるレベルを超えてました(゜゜)

ダストブーツをとめる金属製のCリングが「サビ」でキャリパーと完全に一体化!

どうやっても取れませんでした(*_*)

長い期間オーバーホールされていない「ツケ」がこういう形で現れてきます。全て

後のカーニバルですがこんな状態を見るとやはり定期的にリフレッシュ&オーバ

ーホールすることが望ましいです。愛車のブレーキ関係のあまりの酷さに

オーナーと再度話し合いすることになり結果、新品のキャリパーは高いので

中古のキャリパーを手に入れてオーバーホールすることに・・・

そして数日後、手に入れた中古キャリパーを

恒例の「お風呂」にてキレイにします。

分解中!

キャリパーを分解して各部を点検していきます。

もともとのキャリパーほどではないですがこれもダストブーツの入る溝が結構

サビに浸食されておりました。

もしかしてレガシィさまのキャリパーはココが「ウィークポイント?」

寒いところや海辺の近くに住んでおられる方は特にお気をつけ下さいませ。

しかしこのままではブーツがちゃんと収まらないので今回は「秘密兵器」にて

サビを落とします。

そうです「文明の利器」であります(^^)

ここでキャリパー&サポートのサビを落としていきます。

これが

こんな感じになります(^^) シリンダーの中の傷もキレイになります。

どんどん キレイになっていきますぜ!

キャリパーサポートもキレイになりました。

そしてキレイになったキャリパーを組んでいきます。

フロント

ピストンがとてもスムーズに動くのを確認!(^^♪

やっとのことでキャリパーが完成しましたのでブレーキを組んでいきます。

フロントローター。フロントもこれだけしか当たってません(>_<)

どんどんと組み付けていきます。

リヤ側。新品のブレーキローターとの比較。

これは本当に酷いです。3分の1くらいしか当たってません(>_<)

ブレーキホース(上:新品)も全部交換します。

リヤブレーキ完成!

フロントブレーキも完成!気持ちいいぐらいピカピカになりました。

マスターシリンダーもオーバーホール!

取り外して

分解します。

ピストンを取り出して

シリンダーをキレイにしてピストンを組み込みます。

そしてマスターを組み付けます。

ブレーキフルードを入れてエアー抜きをしたら

全ての作業が完了です(^^ゞ

やっとのことで首を長~くしてお待ちくださったレガシィのオーナーに

無事にクルマを引き渡すことが出来ました。

後日、オーナーよりメールにてレガシィのインプレが送られてきました。

今まではブレーキが引きずっていたのでATのクリープぐらいでは

動かなかったのがオーバーホール後はブレーキを離した瞬間、

車体が「スッー」と前に進んでいったのでビックリしたとのこと!(^^)

キチンと「リフレッシュ&O/H」するとこんなにも変わるものなのかと

大変感激して頂いたみたいでした。

これからも長年月使用されている本当の「エコカー」をサポートするべく

精進していきたいと思う今日この頃な店主でございます。

(*´з`)

 

スバル レガシィ(BG5) @ 燃料漏れは大変でした!
スバル レガシィの燃料漏れ修理です。燃料タンクを降ろしたりパイプを製作したりと大変な修理作業でしたがオーナーにも喜んで頂けて良かったです。スバル車のメンテナンスはハッコーカーズへ

 

 

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こちらでもいろいろとつぶやいております(^^;)

コメント

  1. 店主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    たけぽんさま おコメありがとうございます

    お気持ち よくわかります(笑)

    何年か前に法の改正があり 自動車の「使用者責任」が
    明確化されましたが、結局 ご自分でメンテする人は法が変わろうが変わろまいが するわけで メンテしない人も同じであります。(-_-;)

    規制緩和された時、もの凄く危惧していたことが 時を経つに従い露呈してきました。 メンテナンスの中でも「ブレーキ」に関しては一番大事なところで それなのにそんな状態になるまで乗り続け しかも修理にはお金は出せない?出さない? ホント ありえません(-_-;)

    ご同業さまみたいですが お互い いろいろ大変ですが(笑)
    これからも がんばりましょう! (^^)

  2. たけぽん より:

    SECRET: 0
    PASS:
    はじめまして、私も整備士ですが、同車種の整備を本日いたしました。
    知人の車がブレーキパッドがなくなったので交換してほしいとのこと。先日車検証のコピーをもらい部品だけ取り寄せをして、駐車場での作業と相成りました。
    症状だけを聞いていましたが実際に現車をみるともう唖然。
    ホイール越しにキャリパを見るとブレーキパッドはなく、シムが反り返り、キャリパがロータに接触。ブレーキがまともに利くような状態ではありません。
    症状を確認せねばなりませんので、被害のないはずの反対側からパッドを交換。錆と固着の程度が半端ではありませんでした。
    いわくのキャリパもホイールを外すとピストンの飛び出しが尋常ではありません。ブレーキフルードも漏れていました。ピストンを押し戻すことすらできません。
    キャリパもロータも予想以上にダメージは大きそうで通常であれば即交換となるのでしょうが、予算がそれを許さないそうです。中古部品をうまく使い1万数千円で収まりそうでしたが、それでもだめだと言い張ります。
    何を考えているのでしょうか?
    今までの整備不良のツケが出てきてこのような状態になっているにもかかわらず、とこちらが怒りをぶちまけたくなりました。
    現在の車は確かに電子制御でコンピュータユニットなどをアッセンブリ交換するだけで事が済みます。それと同時に消耗品の交換も単に部品を組み付けるだけになってしまっているのではないかと危惧します。
    本来は分解時にボルトの一本に至るまで点検清掃をしてかじり止めのグリス塗布を行うなど細心の注意を払って組み付けも行うはずなのでは?と首をかしげてしまいます。
    このような当たり前の作業を行っている整備工場は本当に頭の下がる思いです。安全第一の作業にこれからも励んでいってください。

  3. 店主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    こういち様 

    おコメありがとうございます。

    私がボウズ(見習い)の時代は

    先輩職人メカから「なんでも バラせ! すぐに バラせ!」が基本でした。(笑)

    なので 電子制御全盛のこの時代においても未だに行き詰まったら バラすようになってしまいました(笑)   

    これからも「言うこときかん」クルマたちを
    矯正?していきたいと思います。

    ありがとうございました!

  4. 店主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    こんにちは

    載せちゃいましたよ~(笑)

    クルマ共々?お元気そうでなによりです(笑)

    これからまだまだ?いろいろ?とあるでしょうが

    懲りずに 末永く レガシーさまを 愛してやってくださいませ!

    ありがとうございました。

  5. こういち より:

    SECRET: 0
    PASS:
    一月前からブログ拝見しており。日々の格闘が鮮明に伝わります、昔ながらの修理屋さんの意気込みが嬉しく思います、アッセン交換でなく一つ一つに意気込みを感じ直していくお姿文章で伝わります、コメント拝見時 一人クスクス笑うときあります。伝わります真面目な修理屋さんの奮闘き、これからも言う事きかんお車なおして下さいませ。

  6. レガシィ乗り より:

    SECRET: 0
    PASS:
    載っけてもらっちゃいました!

    嬉しいけど、こっぱずかしい(笑)

    ブレーキは好調です!それに、冷却水も減っている様子は無いので漏れは、ほぼ止まっていると思われます。
    油断は出来ませんが…(^_^;)

    またお世話になると思いますので、その時はよろしくお願いします。