突然
オイラのところに「SOS」の電話がかかってきました(゜o゜)
電話のヌシは
以前にいろいろと修理したクラウンのオーナーでした
詳しくお話を聞いてみると
「前回、オイラに言われていたように山道を走って負荷がかかると
やはり水温が上がりオーバーヒートしてきました。なのでネットで
ファンカップリングを中古で購入。分解して中のオイルを交換したのですが
生憎「Oリング」がなくそのままキレイにして組付けたのですが
やっぱり漏れてきまして・・・
仕方なく元のカップリングに交換しようとしたらネジが潰れてしまい、
締めることも抜くことも出来なくなったので何とかなりませんか?」とのことでした。
(^_^;)
とりあえず来社してもらいクラウンを預かりまして
「点検&診断作業」の開始です!
リフトアップ!
ご存知、名機「1Gエンジン」であります。
見ての通りファンカップリングは
ウォーターポンプに4個のナットで直に取付けられているのですが
悲しいことに普通に外れたのは一箇所だけで
後の3個は相手側のスタッドボルトのネジ山が完全に潰れて
締めることも外すこともできません(-_-;)
いろいろと
あの手この手を使いますが全く外れる気配がないので
秘密兵器の
これを使います
プーリーを固定して
このツールをナットへセット!
どんどん、どど~ん!と
締めこんでいくと・・・
無事に3個のナットを抜くことができましたよ!
(^^♪
しかし
見事に3本のスタッドボルトが潰れてます(゜o゜)
そしてココで問題発生!
ナットは部品としてあるのですが
このスタッドボルトは「ウォーターポンプAssy」に付属されているものなので
単品での補給がありません(゜o゜)
「ウォーターポンプを交換するか?」or「スタッドボルトを新規で製作するか?」
オーナーと連絡を取り合いましてウォーターポンプを交換する「時間」と「工賃」を
考えたら「新規」でスタッドボルトを製作するほうが得策だということで
スタッドボルトをオイラの知り合いに製作してもらうことになりました。
(^_^;)
ボルトが製作されて手元に来るまでの間に
固く締まったスタッドボルトをあの手この手で抜きまして
ネジ山にタップをたてていきます。
そしてしばらくして
「スタッドボルト」が出来てきました!(^^♪
早速このボルトに「ロック剤」を塗布してから
専用ツールにてウォーターポンプに組付けていきます。
無事に取り付けましたら
古いカップリングを外し
新品のファンカップリングを組付けて
ファンベルトを張りまして完成です!(^^♪
しかし思っていたよりめちゃ大変でしたよ。
ということで
お次は今回の修理のついで?の依頼であります
「ATF交換」を始めましょう(笑)
このオーナーは当ブログを隅から隅まで見て
自分のクラウンもチャンとATFを交換しなければダメなのではないか?と
「洗脳」されたみたいです(笑)
中古車で購入してからすぐにメーカー系のカーショップ
にてオイル関係及び「ATF」を交換してから現在約1万km走行とのこと!
とりあえずレベルゲージで確認!
見た感じゲージ上は確かにキレイですが
エンジン&ATを温めて「ドレン」から抜きますと
思っていたとおり汚れてました(^_^;)
ちなみに
比較のために
左側にATFの「新油」を添えてみました!(^_^;)
カーショップにてキチンと交換したらしい?
ATFの「汚れっぷり」がよく判ると思います(笑)
この画像を見て頂くと判ると思うのですが
「ディーラー」や「カーショップ」、「ガソスタ」なんかで
高価な「ATFチェンジャー」を使用してATFを交換しても
精密で複雑な構造をしたオートマチックトランスミッションの中を
流れるATFをキチンと交換はできません(^_^;)
大体「30分~60分」ぐらいで機械まかせでATFの全量交換が出来るなんて
「AT」の構造を本当に知ってたら言えるわけがないです!
世の中のほとんどのオーナーたちはそれなりの料金を支払って
「ATF」をキチンと全量交換してもらってると思ってるでしょうが・・・
と「洗脳」しておいてどんどんと先に進みましょうぞ!(^^)
ATFを抜いたら
オイルパンを剥ぎます。(コレとっても大事アル!)
クログロとしてええ汚れっぷりです(^^)
そして
ストレーナー(ATF用のフィルター)です。
ATFをキチンとキレイに交換するにはこのストレーナーの交換が不可欠です!
ストレーナーを外し、バルブボディーを洗浄。
外したストレーナー。右側にある新品ストレーナーと見比べると
外したストレーナーは「おどろおどろしい」銀粉が一杯で
吸い込みの網目のところも
結構 詰まっておりました(>_<)
後々のことを考えると
今回 分解してストレーナーを交換してよかったと思います。
そして新品のストレーナーを組付けます
次に
汚れたオイルパンをキレイにします。
ええ感じで汚れております。
いくらATFを交換してもこれをキレイにしなきゃ(^_^;)
そして
キレイになりましたら
元通りに組付けます
後はいつもどおり
ATFの「油温」をテスターで監視しながら
適温になったらATFを抜いて入れてを繰り返し、
キレイになったら完成です。
ちなみに
オイラはATFは基本的にメーカー「純正指定」のATFを使います
これはATを長持ちさせるのにとても大事なことです。
ATのことを知れば知るほどわかることは
国内外の「大メーカー」が
「膨大な時間」と「多くの研究者たち」と「莫大な研究開発費」をかけて作られた
それぞれの車種用の「AT」とそれ専用の「ATF」。
そのことを知っていたら純正指定以外の「ATF」は使えないです。
あとは「どれだけキレイに交換出来るか?」
ここがポイントでしょう(^_^;)
話を戻しまして
完成したクラウンさまに乗ってテストドライブへ・・・
水温と油温を確認しながら走行していきます。
途中、「意図的」に「負荷」をかけたりして走りましたが
一応、問題なさげなので最後にクーラントとATFの量を確認して
全ての作業が完了です!(^^♪
そして
遠く異国の地から来たオーナーにこれまでの修理の説明をしました。
ATFの汚れっぷりには「感激」しておられました(^^)
またこのオーナーからはいろいろとおもろい話を頂きまして
ほんまに楽しかったです。
ありがとうございました!
(^o^)丿

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