それは去年の夏の暑い時期に
「エアコンは効いているみたいなんですが風が出ないようになったんです」
ということでオイラの「秘密工場」へ一度来られたのですが
生憎、その時は他のお仕事で手がいっぱいだったので
しばしの間、お待ち頂くことに・・・。
ところが気が付けば
「アッ」という間に季節は「冬」になっておりましたよ(^_^.)
お待ち頂いている間、オーナー自身もいろいろ調べてたみたいなのですが
やはり原因は判らず。そんなこんなで
ジャガー XJ-6であります(^^)
暑い時期にエアコンの風がでないのも「地獄」ですが
寒い時期にヒーターの風が出ないのも「地獄」。
それじゃ原因を突き止める為に今回も始めるぞ!
(^o^)丿
この車、オートエアコンなのですが
コントロールユニットの電源を入れてみるとエアコンのコンプレッサーは作動しましたが
オーナーが言うように風が全く出てきません(ーー;)
吹き出し口もいろいろと変更しましたがキチンと切り替わっており
やはり風だけが出てきません(ーー;)
とりあえず
トラブルコードを拾ってみましたがあんまり関係なさそです(^_^;)
データーも見てみますが「ファンが回ってないぜ!」ってことは判りましたよ(笑)
そしてまずは「一番怪しい」ブロアーモーターを点検。
アクセスするのが大変!
計測してみたらモーターの抵抗は問題なさそうです(^_^;)
だもんで
モーターに直接バッテリー電圧を入れるとブロアーファンが勢いよく回り始めました(^_^;)
ということはモーター自体は「無問題?」
お次に怪しいのは「ファンレジスター」。
なんとか配線図も入手しましたのでそれを元に追いかけていきます
とにかく関係のある個所をテスターで調べてみるとおかしな電圧が出てるのを発見!
この時点で「何かおかしい?」と感じていたのですが(^_^;)
分解中!
めんどくさいですがブロアーケースを脱着!
この冷却フィンが付いたものが「ファンレジスター」。
要するにブロアファンのスピードをコントロールするもので
これが逝かれて風が出なくなることもよくあります。
レジスター脱着!
分解中!
分解してみるとハンダの「浮き」や「焼け」が結構あり
測定していくと「断線」個所を発見!(゜o゜)
「おお~!コレじゃない!やったぜい!」
早速、中古のブロアーユニットごと入手して
ドッキング!
結果、「全く回らねぇ・・・」_| ̄|○
マジかぁ?そんなバナナ!
一体「3V」って何ですか?(+_+)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人は「そっちは危ないから行ったらアカンで!」と言われれば言われるほど
危ないほうへ行きたくなるもの(ーー;)
人は「あんなロクでもない男についていっても絶対に幸せにはなれんぞ!」と
言われれば言われるほどロクでもない奴と一緒になりたいと思うもの(笑)
そんなオイラも
「行っては行けない」「行っては行けない」とわかっている筈なのに
「決して行ってはいけない」方向へどーしても行ってしまうのであります(ーー;)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
分解中!
分解中!!
オートエアコンのコントロールユニット脱着!
分解中!
点検中!
点検中!!
更に分解中!
しかし
ハンダの状態がメチャ悪い(゜o゜)
いろいろ測定してみます
ボリュームスイッチの抵抗が過大なのを発見!(゜o゜)
「コレか!、コレが原因やったんか!」
怪しい個所を全て「ハンダ付け」をばやり直してみましたが
改善されませんでしたので
中古のユニットゲット!(^_^;)
早速、ドッキング!
「ヤッター!風が出た~!ヤッホー!」と思ったのも束の間、
一瞬で終わりましたよ(+_+)
「マジかよ?」_| ̄|○
もうワケがわかりません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからというもの、他の仕事している時もご飯を食べてる時も
お風呂に入ってる時もトイレで用を足してる時もお布団の中でも
ずーーっと考えてはいろいろと試してみましたが
どれもこれも上手くいかず、完全に「ドツボ」にハマってしまいました(T_T)
そして何も解決しないまま約1ヶ月・・・
暫くは何も考えたくなかったので毎度のことながら
何日も完全に放置プレイ<(`^´)>
そしてとうとう時が満ち満ちてきましたので
第2章のはじまり はじまり!(^^)
まずは初心に戻り、配線図を熟読玩味します。
そして
もう一度最初から調べていきます
すると
一つ気になることがありました(゜o゜)
それはファンをコントロールするための「トランジスター」に
ベース電流が流れてこないことでした。
これではトランジスターが「ON」にならないのでファンは回りません!
遅ればせながら、やっと解決への糸口をみつけましたよ!(^^♪
このベース電流はエアコンのコントロールコンピューターから直で出てきてるので
コンピューターの端子のところで点検してみますが電圧は出ておらず(゜o゜)
しかし、ここまで来たら後には引けませんので
コントロールユニットを外し
分解中!
エアコンのコンピューターを分解!
コンデンサーの漏れやトランジスターの焼け、抵抗の破損やハンダのクラック等
キズミを使って時間をかけて各部を隈なく調べましたが
問題なさそーです(ーー;)
ここまでトラブルシュートで原因を追求し消去法でやってきましたが最後に残っているのは
「リレー~モーター間」だけになりました。
しかし一番最初に点検してリレーも電圧も問題ないのは確認済み!
一縷の望みをかけて再度点検します(一一”)
(゜゜)
気になってもう一度測定してみるとこんどは電圧が「コロコロ」と変化して
落ち着きません。しかもおかしな数値です。
鈍いオイラもここで流石に
「ピンッ!」ときましたよ(゜o゜)
コレって「アース」がちゃんと落ちてないじゃん(゜o゜)
しかも関係のある「アースポイント」は全部問題なかった筈?
配線図を改めて見てみると・・・
なんとコネクターがもう一個あるじゃない(゜o゜)
思いっきり見逃してましたよ((+_+))
この時点でこのコネクターが接触不良を起こしているのを確信!
そしてこのコネクターがどこなのか配線を追いかけてみると
とうとう見つけた!(゜o゜)
しかもメチャ配線が焼けてる匂いがする(゜o゜)
よく見るとやっぱり配線が焦げてました(笑)
おまけにコネクターが熱で変形してナカナカ外れません。
チカラ技で強引に分離させてみると・・・
ビンゴ~!\(^o^)/
やった~!\(^o^)/
今度こそ本当に見つけたぞ~!\(^o^)/
( ゚Д゚)!
相手側の端子も完全に焼け焦げてました(゜o゜)
しかし一歩間違えたら「車両火災」ですよ!マジで!(゜o゜)
もうこのコネクターの端子部分は使えないので
焦げた配線を使えるところまでカットして別で配線を引き直して
独立させてハンダつけで結線して絶縁処理しておきました(^^♪
そして
エアコンのスイッチを「ON」すると・・・
気持ち良くブロアーモーターが回りだして風が出てきましたよ!\(^o^)/
かなり悩まされただけに素直に「嬉しい!」\(^o^)/
コレで寒い日も暑い日も「カーエアコン」が使えますぜ!
今回の作業、あまりにも出口の見えない長い「トンネル」に入った
お陰でオイラは何度となく作業を放棄しそうになったり
「元々、風なんか出ないんじゃねぇ?」とか思ってみたり
時にはジャガーさまに「魔法?」を掛けたりしてみましたが
しかーし、そんなことはもうどうでもいい!
終わりよければ全て良し!\(^o^)/ビバ!
ということで
コレにて全ての任務が完了!(^^ゞ
愛車の帰りを待ちわびるオーナーにも無事に納車させて頂きました。
(^^♪
エアコンの故障だけではありませんがまずは「点検」そして「診断」が大事です。
この時点で躓いてしまうと何時までも故障原因が判らず、解決までにかなりの時が
必要になります。それもまた経験になりスキルアップになるのですけどね。
ほんとトラブルシュートは奥が深いです。
それじゃ またな!
(^o^)丿

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